受給期間・受給期間延長

2018年2月21日

基本手当は受給期間が定められており、その間に定められた所定給付日数分の基本手当を受給しなければ権利は失効してしまう

基本手当は、受給資格決定手続きをした日から7日の待期期間満了後(自己都合退職・懲戒解雇による離職の場合は更に給付制限期間3か月間の満了後)から支給が開始されるため待期期間・(給付制限期間)・所定給付日数が受給期間内に収まるように受給資格決定手続きをすべきである

受給期間

原則 離職日翌日から1年
所定給付日数が330日の者 離職日翌日から1年+30日
所定給付日数が360日の者 離職日翌日から1年+60日

受給資格決定前の受給期間延長(やむを得ない理由)

基本手当の受給を受ける場合には働くことができる状態であることが必要であり、それが不可能な場合には受給手続きをとることができない

やむを得ない理由により30日以上働くことができない場合には受給期間の延長をすることができる

やむを得ない理由
・病気・ケガ

・妊娠・出産

・育児(3歳未満の子に限る)

・看護・介護

・海外ボランティア

・配偶者の海外赴任への同行

延長できる期間
働くことができない状態が継続する期間(ただし最大3年間まで)

離職した時点で働くことができない場合は、離職日の翌日から起算する

申請手続き

提出先
居所管轄安定所

出産により一時的に里帰りしている場合は、もともとの居所の管轄安定所

提出物
・離職票

・やむを得ない理由があることを証する書面(各安定所ごとに判断される)

・受給期間延長申請書(安定所で交付)

申請期限
やむを得ない理由が生じた日から30日経過後の1ヶ月以内

30日以上継続することが延長の要件だからである

ただし30日以上継続することがほぼ明らかである場合は、30日経過していなくとも仮に受理をする安定所もある

申請期限を過ぎてしまった場合でも受給期間の延長が出来ないわけではない

例えば離職した時点で働くことが不可能であった場合に、申請期限内に申請をすれば本来の受給期間である1年間(原則)をそのままとっておくことができるが申請期限を1週間過ぎてから申請した場合には(1年間-1週間)の期間をとっておき働くことができる状態になったらその期間内で定められた所定給付日数を受給することができる

よって多少申請期限を過ぎてから申請をしても不利益はない

ただし妊娠・出産・育児による離職後、これを理由として申請期限内に延長申請を行えば離職理由が自己都合から正当理由ある自己都合へ変更され給付制限期間がなくなるが申請期限を少しでも過ぎた場合は離職理由の変更がされないため注意

妊娠等による離職理由の変更

提出方法
・持参

・代理(委任状を要する)

・郵送

受給資格決定前の受給期間延長(定年等)

60歳以上の定年等による退職者で、一定期間休養を希望し求職活動を行わない者は受給期間を最大1年間延長することができる

対象者
60歳以上で離職理由が定年等(離職区分が2E)の者

離職時に65歳以上である者は、失業給付は高年齢求職者給付金となり受給期間の延長は不可能である

誤って延長申請が受理される可能性もあるが、救済措置はない

延長できる期間
休養したい期間(ただし最大1年間まで)

申請期限
離職日の翌日から2か月以内

提出方法
原則として本人来所

受給期間

50251

基本手当の支給を受けることができる期間(受給期間)は、原則として受給資格に係る離職の日の翌日から起算して次の期間である

(イ)1 年間

(ロ)就職困難者のうち所定給付日数が360日の者については、離職日の翌日から起算して1 年に60 日を加えた期間である

(ハ)特定受給資格者のうち受給資格者に係る離職時において45 歳以上60 歳未満であり、算定基礎期間が20 年以上である者(所定給付日数が330日の者)については、離職日の翌日から起算して1年に30日を加えた期間である

受給資格者が、受給期間内に再び就職し、新たに受給資格を得た後に離職したときは、前の受給期間は消滅し、原則としてその離職の日の翌日から上記イにおける期間が新たな受給期間となるが、この場合、前の受給資格に基づく基本手当は支給することはできない

受給資格者は、受給期間内に就職し、その期間内に再び離職し、当該受給期間に係る受給資格に基づき基本手当の支給を受けようとするときは、当該受給資格者の住所又は居所を管轄する安定所に出頭し、その保管する受給資格者証を離職票又は資格喪失確認通知書に添えて提出しなければならない

なお、当該離職後の再求職申込時において、当該離職に係る離職票又は資格喪失確認通知書の提出がなかったとしても、当該再求職申込みを受理し、当該受理日以降を対象に失業の認定を行うことができること(ただし、基本手当等の支給は、当該離職票等の提出を受理した上で行うこと)

受給期間延長(やむを得ない理由)
概要

50261

50251により計算した受給期間内に、妊娠、出産、育児等の理由により引き続き30日以上職業に就くことができない日がある場合又は受給資格に係る離職が定年等の理由による者が当該離職後一定期間求職の申込みをしないことを希望する場合には受給期間の延長が認められる

受給期間の延長が認められる理由

50271

受給期間の延長が認められる理由は次のとおりである

イ 妊娠
産前6週間以内に限らず、本人が、妊娠のために職業に就き得ない旨を申し出た場合には受給期間の延長を行う

ロ 出産
出産は妊娠4か月以上(1か月は28 日として計算する。したがって、4か月以上というのは85日以上のことである)の分娩とし、生産、死産、早産を問わない

出産は本人の出産に限られる

出産のため職業に就くことができないと認められる期間は、通常は、出産予定日の6週間(多胎妊娠の場合にあっては14 週間)前の日以後出産の日の翌日から8週間を経過する日までの間である

ハ 育児
この場合、育児とは、3 歳未満の乳幼児の育児とし、申請者が社会通念上やむを得ないと認められる理由により親族(民法第725条に規定する親族、すなわち、6親等以内の血族、配偶者及び3親等以内の姻族をいう)にあたる3歳未満の乳幼児を預かり、育児を行う場合にも、受給期間の延長を認めることとして差し支えない

ニ 疾病又は負傷(則第30条第1号)
疾病又は負傷のうち当該疾病又は負傷(以下、傷病)を理由として傷病手当の支給を受ける場合には、当該傷病に係る期間については、受給期間の延長の措置の対象とはしない

したがって、受給期間の延長を申請した後に、同一の傷病を理由として傷病手当の支給を
申請した場合には、受給期間の延長の措置が取り消されることとなる

この場合には、その者の所定給付日数の支給残日数及び当初の受給期間満了日までの日数の範囲内で傷病手当が支給されることとなる

また、次の点に留意する必要がある

(イ)求職の申込み(受給資格の決定)前からの傷病については、傷病手当の支給ができないので、その者の申出により受給期間の延長の措置を行う

(ロ)離職後最初の求職の申込み後の傷病については、本人の申出により、傷病手当の支給申請か受給期間の延長申請かのいずれかを選択させる

   ただし、受給期間の延長申請をした後に、同一の傷病を理由として傷病手当の支給申請を行うことは差し支えないが、この場合には、受給期間の延長申請が当初にさかのぼって取り消されることとなるので申請者に対し十分に周知する

ホ イからニまでの理由に準ずる理由で管轄安定所長がやむを得ないと認めるもの

(イ)次の場合はこれに該当する

a 常時本人の介護を必要とする場合の親族の疾病、負傷若しくは老衰又は障害者の看護

  内縁の配偶者及びその親若しくは子はここにいう「親族」に該当すると解し、親族の配偶者についてはこれに準じるものと取り扱って差し支えない

b 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する場合の負傷し、又は病気にかかったその子の看護(aに該当するものを除く)

c 知的障害者更生施設又は機能回復訓練施設への入所

d 配偶者の海外勤務に本人が同行する場合

  この場合、内縁の配偶者を含む

e 青年海外協力隊その他公的機関が行う海外技術指導等に応募し、海外へ派遣される場合(派遺前の訓練(研修)を含む)

  ただし、青年海外協力隊以外の公的機関が行う海外技術指導等の中には、ボランティア(自発的に専門的技術や時間、労力を提供する行為)ではなく就職と認められ、受給期間の延長事由に該当しない場合があるので留意する

f eに準ずる公的機関が募集し、実費相当額を超える報酬を得ないで社会に貢献する次に掲げる活動(専ら親族に対する支援となる活動を除く)を行う場合

 (a)地震、暴風雨、噴火等により相当規模の災害が発生した被災地又はその周辺の地域における生活関連物資の配布その他の被災地を支援する活動

 (b)身体障害者療護施設、特別養護老人ホームその他の主として身体上若しくは精神上の障害がある者又は負傷し、若しくは疾病にかかった者に対して必要な措置を講ずることを目的とする一定の施設における活動

 (c)(a)及び(b)に掲げる活動のほか、身体上若しくは精神上の障害、負傷又は疾病により常態として日常生活を営むのに支障がある者の介護その他の日常生活を支援する活動

    なお、明記されている理由以外の理由でこれに該当すると思われる事例が生じた場合は本省に照会する

(ロ) 次の場合は、これに該当するとは認められない

a 逮捕、勾留及び刑の執行(当該逮捕、勾留及び刑の執行が不当であったことが裁判上明らかとなった場合を除く)

b 海外旅行((イ)のdに該当する場合を除く)

受給期間が延長される日数

50272

50251により計算した受給期間において50271 に掲げる理由により引き続き30日以上職業に就くことができない状態にある受給資格者(離職後求職の申込みをしていない者を含む)について、当該計算した受給期間に加えることができる日数は当該理由により、職業に就くことができない期間(50251 により計算した受給期間内の期間に限らない)であるが、通常の場合、受給期間が受給資格に係る離職の日の翌日から起算して4年を超えることはないので、この日数は次の日数が限度となる

なお、訓練延長給付、広域延長給付及び全国延長給付が行われる場合及び給付制限に伴う受給期間の延長を受ける場合には、本給付期間の延長の他さらに受給期間の延長がなされる

(イ)

受給期間の特例に該当しない場合については3年間

50251 イ(ロ)においては3年-60日の期間

50251 イ(ハ)においては3年-30日の期間

(ロ) 略

なお、異なる2 以上の理由により、引き続き30 日以上職業に就くことができない場合であってもその期間の日数を加算できる

受給期間延長(やむを得ない理由)

受給期間の延長が認められる理由

50281

受給期間の延長は、次のいずれかの理由により離職した者(当該離職により受給資格を取得した者に限る

(イ)60 歳以上の定年に達したこと

(ロ)60 歳以上の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合に、当該勤務延長又は再雇用の期限が到来したこと

(ロ)において、60 歳以上の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合とは、定年制に準じる場合、すなわち、労働協約、就業規則等により、個人的な契約ではなく制度的に退職の期限(退職の期限については、不確定期限(21203 イ(ロ)c参照)も含まれる)が定められている場合に限られる

また、当該勤務延長又は再雇用の期限が到来したことが必要であるので、例えば、定年に達した後1年更新の再雇用制度により一定期限まで引き続き雇用されることとなった場合に、再雇用の期限の到来前の更新時に更新を行わなかったことにより退職した場合は、これに該当しない

受給期間が延長される期間

50282

定年退職者等について受給期間の延長が認められた場合、離職の日の翌日以後 1 年間

(50251 イ(ロ)においては1年と60日)に加えることができる期間は、求職申込みをしないことを希望するとしてその者が申し出た期間(離職日の翌日から起算して1年を限度とする)に相当する期間である

したがって、この場合のその者の受給期間は最大2年間(50251 イ(ロ)においては2年と60日)である

受給期間の延長申請の手続

50283

延長申請書の提出

受給期間の延長の措置を受けようとする者は、定年等の理由により離職した日の翌日から起算して2か月以内に、延長申請書に、その保管するすべての離職票を添付して管轄安定所に提出しなければならない

この場合の申請は、原則として本人が安定所に出頭した上で行うこととするが、疾病又は負傷、その他やむを得ない理由のために申請期限内に安定所に出頭することができない場合に限り、その理由を記載した証明書を添付の上、代理人又は郵送等によって行うことができる
(代理人による申請の場合は委任状を必要とし、郵送の場合は発信日を申請日とし、消印により確認する)

この場合において、天災その他やむを得ない理由のため、所定の期間内に申請できなかった場合には、そのやむを得ない理由がやんだ日の翌日から起算して 7 日以内に申請すればよい

なお、天災その他やむを得ない理由により所定期間内に申請できなかった場合には、その事実を証明することができる官公署、鉄道の駅長等の証明書又は安定所長が認める者の証明書を添付させる

猶予期間の変更
定年等の理由により離職した日の翌日から起算して 2 か月(天災その他やむを得ない理由のため当該2か月以内に申請できなかった場合には、そのやむを得ない理由のやんだ日の翌日から起算して7日)以内であれば猶予期間の変更が認められる。この場合、猶予期間を変更しようとする者は延長申請書に延長通知書及び離職票を添付して管轄安定所長に提出しなければならない

Posted by YUKILOVE